遺産分割協議をする際に司法書士は主に財産分割のお手伝いをしています。
しかし、ごくまれにお墓など祭祀について相談されることがあります。
民法では「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継」または「亡くなった方の指定」で決める。それでも決まらなければ家庭裁判所が決める と規定されています。
以前お墓は誰が守るのかを相談されたことがあります。
人間関係は、被相続人父A(85) 相続人長男B(65)、長女C(60)、次男Dの息子E(16)(※次男は5年前に逝去)です。
長男は未婚・子供なし、長女は既婚。
財産はすべてお金だったので3等分ですんなりまとまりましたが、次男Dの息子Eの母(50)Fと打ち合わせしていると「●●家のお墓は長男Aの次は誰が守っていくのでしょうか?」との相談がありました。
たしかに順当に行くとEに引き継がれそうです。
しかし、Fにしてみると16歳の息子がお墓を背負って生きていくのはかわいそうだとの思いが強く泣き出してしまいました。
その旨をB、Cに報告すると、
Bは「それはEでしょ、男の子なんだから」
Cは「それはEでしょ、●●家の男の子だし。私は●●家を出て行った女だから引き継げない」 とのこと。
男女平等など言われる世の中ではありますがまだまだ男の子が家を継いでいく、墓を守っていくという意識は根強いようです。
私からFの想いをお話ししたところ、BCともに納得したようでBから「自分は墓を守っていくがどこかのタイミングで「墓じまい」を考える」との結論に至りました。
この様に財産分割でのご相談も受け付けておりますので、ぜひご連絡ください。
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